超短編・140字SS・短歌・ゴタクなど

2018年まず冬

炒りピスタチオの中の薄皮のみ、というお徳用袋があったら、買うかも 2018.01.01

 


頂いた年賀状、夫婦と幼子がみんな笑ってる。夫婦は別の血から寄り添っているはずなのに、家族も「この二人似てる!」と。

以前から思ってたけど、ふたりが似ている、というより、二人の笑い方が似るのかも。

二人が一緒に経験したこと、乗り越えたことが同じ想いで笑みを作るから、なのかなー。 2018.01.04


死んだ魚の目って、あんがいキラキラしてるよねー、って魚をさばきながらいうむすめっこ。

うん、煮た魚の目の方がしんでるかも 2018.01.05


今、我が家でルフィの和名が

「ごむ太郎」になりそうな案配です 2018.01.20

ワン●ースで思い出した、近所の飲み会である男が「小説て所詮、フィクションじゃん?作り物じゃん?だから、のめり込めないんだよ」と。で、「俺が唯一、心底感動したのは、ワンピ●ス。マジ、泣けた」と。

何か書くたび、この言葉を思い出すね~ 2018.01.20


私の持ち出した包みを目敏く見つけた夫。「バザーに出そうかと」言い訳口調の私に彼は強い口調で「気に入ったから取っとくって俺言ったろ?保管しといて」。

密かにため息、私はそれも物置の奥に隠した棺桶に入れる。一緒に焼く日までさよなら。早くしないと本人の入る場所が、無くなる。 #140字小説 2018.01.21


目覚めると異世界。俺は何故か魔王の夜伽として侍ってた。魔王を毎夜満足させる話をし続けねば殺される。が、自信はあった。普段から「妄想君」と周りから疎まれてたのだ。俺の語りに魔王は毎夜聞き惚れ、飽きる事なく...が、遂にこう言った「近頃の話さ~聴き手に媚びて来てなくない?」 #140字小説 2018.01.23


肉屋の、居酒屋の、その他詰まらないポイントカードが貯まってる。暇つぶしに数えたら全部で589P。一気に換算できるサービスを発見。自身へのささやかなご褒美に替えられると。俺は全てのポイントを費やした。翌晩、寝床に見知らぬ猫が訪れ、俺の胸で589回もみもみして、いずこかに消えた。#140字小説 2018.01.26


どたばたして節分からなだれ込んで立春。

豆まきも特にせず。

夜中に思い立って、ピスタチオをひとつぶ

「ふくはーうち」

と撒いて、床に落ちたん三秒ルールで拾って食べて、次男くんに醒めた目で見つめられました 2018.02.05


クラス№1の座を入学時から赤城に奪われ、●高校特進クラスも三年に。春休み中に赤城を消そう…俺は奴を登山に誘い、雪山から突き落す。新年度、担任が「赤城の分まで皆、頑張ろう」と。悲壮さを取り繕い俺はうなずく。が「三年から転入する彼を紹介しよう、青木君、入って」麻生また出席番号2番だあ #140字小説 2018.02.08


安いウィスキーにはグレープフルーツジュースが合うのに、少し値段の高いバーボンにはまったく合わない、という 2018.02.13


今日久々にワンコのお客があった。ばあちゃん犬だが、さすがオンナノコ、うちのワンコ(♂)にまっしぐらにやってくる。リードつけるのに苦労した。連れて行ったお家はおばあちゃん独り暮らし。「おこたにいると思ったのに! もうきょうはお散歩なしだよ!」と叱られていて、ちょと和む。 2018.02.20

 


 むすめ、電車で先日、めっちゃ酔っ払いがホームに入ってきた電車に向かって

「ガタガタ言ってんじゃねーよ!!!」

 と切れていて、数人の職員に取り押さえられてるのを見たそうな。

 ま、電車だからガタガタ言うよね。

 

 で、今日もその酔っ払いを見かけたのだそうな。

娘「今日は取り押さえられてなかった」

私「なかったんだー」

娘「上機嫌だった」

私「で?」

娘「笑いながら『ぐるぐる回ってさ~』ってずっとゆってた」

私「ほお」

娘「多分、フィギュアの影響だと思う。その後『よんかいてん!』って」

私「面白い」

娘「『ぐるぐる回ってさ』『よんかいてん』をくり返してた」

私「でも」

娘「取り押さえられてなかった」

私「なかったんだー」

 

 禿げているオジサンだったと。無事に暮らしてください、オジサン。 2018.02.20

 


黄金バットの頭がふたになったシャンプーがむかーし昔うちにあった、ってのは夢ではなかったのか、近ごろよく考えている 2018.02.26